ある街の風景ですが、この街の中に車椅子に乗っている人を見つけられますか?
建物の中はどうかわかりません、ですが見える範囲内に車椅子ユーザーはおそらくは居ないでしょう。
僕も車椅子ユーザーの一人ですから、外出しない人の気持ちは察します。
今では色々な場所に一人で外出していますが、10年ほど前は、一人で外出する事が億劫でした。
その理由について、解説します。
建物は心配していない
今や、ほとんどの建物はバリアフリー化されていますし、少し調べればその建物に車椅子で出掛けても問題ないかどうかなんてすぐにわかります。
建物のバリアフリー化はかなり進んでいて、こんな雑居ビルに車椅子ユーザーなんて来るの?って所までがバリアフリー化されていたり、車椅子用のトイレがあったします。
車椅子ユーザーにとって、事前に調べるのは当たり前の事で、トイレやエレベーターがあるかどうかを徹底的に調べ上げて、無い場合は現地に連絡する。
突発的に思い付いた場合は、諦めるか、運に任せるくらいしか思いつきませんが、ある程度の規模がある建物や広場ならバリアフリー化されていると信じましょう。
問題は、そこまでの道のり
建物は大丈夫でも、例えば駅を利用する場合、駅を利用する時間帯の駅の混み具合はどうか?駅から目的地までどれくらい距離があるか?どんな道を通る必要があるのか?その時間の道の混み具合はどうか?段差はどうなのか?
目的地となる建物が車椅子ユーザーにとってどうなのか?トイレが車椅子ユーザーにも使いやすいのか?それくらいしか心配はしていません。
車椅子ユーザーが一人で出掛けたくないのは建物ではなく、道です。
車が運転できる車椅子ユーザーは、道路の混雑状況と目的地について心配するくらいです。
あとがき
どれだけ車椅子でも利用できる設備が整っていても、出掛けない人は出掛けません。
一か所だけバリアフリーでも意味が無いのです。
かと言って、街全体をいきなりバリアフリー化するのは、かなり無理がある事です。