良く新聞やニュースで話題に挙がることが多くなった「性同一性障害(GID)」という名称。
なんかいつの間にか、トランスジェンダーと呼ばれたりもしています。
でも、性同一性障害とトランスジェンダーって実は微妙ですが違う意味なんです。
では、何が違うか?
結論から申し上げますと、性同一性障害とは診断された病名であり「障害」という名称で呼ばれるので障がい者として登録されます。しかし、トランスジェンダーは自称するというか自覚するものだと言われていますし、僕もそう思います。
詳しく掘り下げます。
性同一性障害とは割と最近の言葉
言葉として歴史的に見ると、性同一性障害という言葉はわりと新しい言葉です。
日本では、「トランスジェンダー」の中でも性別適合手術などの身体的治療を望む人たちが社会的に認知され、法的な整備もされ始めた2003年頃から「性同一性障害」という言葉が知名度を持つようになりました。
一般的に広まったのは「上戸 彩」さん演じる性同一性障害の生徒役が話題となった「3年B組金八先生第6シリーズ」ではないでしょうか?
放送された当時は、まだ地上波のテレビでも普通にオカマ、ホモ、ニューハーフなどの言葉が使われており、世間的にはLGBTQへの理解はまったくなかったと言ってもいいような状況でしたが、性同一性障害がテーマの、しかも中学校を舞台にしたドラマがゴールデンタイムで放送された意味は大でしょうね。ちなみに僕も視聴者の1人でした。
ですが、「トランスジェンダー」の人全員が身体的治療を望んでるわけではないのです。
なので中には「トランスジェンダー」=「性同一性障害」と認識されてしまい、困惑している人もいます。どちらの言葉も日本で認知されだしたのはさいきんですからね。
心と身体の性別に違和感があっても、その度合が人それぞれあります。
障がい者でも色々な障がい者がいるように、社会的に身体的にどのような性別でいたいのかも多様なのです。
どちらを自称するか?
性同一性障害と診断されたとか、見た目が完全に男(女)だからだとか、どちらを自称するかは、個人の自由だと思います。
「IKKO」さんとか見た目は完全に女装が趣味のオッサンですが、女を自称しています。
そんな感じで、まぁ、どちらを自称するかは個人の自由だと思います。
ただ、「障害」って言葉を使うと性同一性障害とはなにかを理解していない人には違う伝わり方をするのですが、この言葉が当たり前になれば良いですね。
あとがき
この二つの言葉を英語と日本語の違い位にしか認識していない人が沢山います。知る必要のない事なのかもしれませんが、知ることで理解を深めるきっかけに繋がれば良いと思っています。