障がい者雇用促進法をはじめとする障がい者を雇用しなければならない、障がい者の社会進出をみんなで手助けをしようと社会全体でそんな空気になっています。
それでも、やっぱり障がい者雇用と言うのは進んでいません。勘違いしないで下さい、世間が差別的な訳ではありません。(多分)障がい者自身が、就職をためらっていたり、自分には無縁だからと就労継続支援A型事業所などに通っているケースです。
しかし、障がい者自身に理由があるケースの場合は限られています。ですが、それを考慮しても障がい者雇用と言うのは進んでいません。障がい者雇用が進まない理由とは何でしょうか?
過去に実績が無い
東京都の大企業や地方であっても障がい者雇用に積極的な企業でもない限りは過去に障がい者を雇用したことが無いので何をどうすれば良いのか、わからないと思います。障がいによっては扱い方も違いますし、どのような設備を準備しておいたらよいのか正直なところ分からないでしょう。
福岡県に引っ越す前に愛知県名古屋市瑞穂区の大きな企業に勤めましたが、大きな企業なので設備も充実していましたが、過去に障がい者(車いす)を雇用した実績が無いそうで、最初の頃は腫物でも触るような扱いをされました。実績が無いとそんなもんでしょうね。
実績がないから、雇用しても何をどうしたらよいか迷いますよね。
業務内容
障がい者雇用で採用を考えるときに悩むのが、何をやってもらえばよいか?でしょう。その人の保有資格やスキルは履歴書をみればわかりますが、どれくらい仕事が出来るかは実際にやってみないとわからないですからね。最初から出来ないと決めつけられるのは障がい者というか、車いすあるあるですけど、最初から出来ないと決めつけている訳ではなくて、最初をどうするかの問題ですからね。やってみて、出来るかどうかではなく、判断する内容をどうするか決められないパターンがあるのではないでしょうか?
法律は守らないといけないので障がい者の採用に消極的なわけでもないけれど、どのような業務内容で募集したらよいのか迷うと思います。事務系の作業が無難なのか、障がい者雇用では事務作業の求人が半分以上を占めています。
設備が整っていない
少し古い建物だと、公的な施設でもなかなかバリアフリー等の設備が整っていません。特に工場などの場合はエレベーターすら準備されていないなどがあります。数年以内に建て替えた場合以外は大企業であってもバリアフリー設備が整っていない事は良くあります。
どれだけ採用要件が良くても設備が整っていない場合は雇用する事は出来ませんからね。
少し残念なパターンとして、トイレも障がい者用で段差も一切なく、エレベーターも車いすが十分旋回出来るくらい広いのですが、トイレの入り口が極端に狭いという事です。
立地
これは企業ではなく障がい者自身に問題があるパターンです。職場までの交通の便が悪く、車などがないと通勤するのが厳しいとどれだけ好条件で採用してくれると言ってもためらってしまいます。自転車やバイクに乗れる人なら良いのですが、僕みたいに車いす利用者はバスに乗る事は厳しいので、駅から遠いと、諦めるしかありません。
あとがき
障がい者雇用が進まない理由は、日本人の考え方が古いのかもしれません。色々と問題が無いのは特例子会社ですが、特例子会社の場合は求人自体が少ないので、簡単には見つからないでしょう。