現在2022年12月30日です。今年ももう終わりますが、カウントダウンイベント(いつの間にか恒例になっている)や初詣が控えています。特に初詣は新年一発目の大きなイベントですからね。
障がい者施設でも第一週目の土曜日とかに初詣に出かけるってパターンが多いです。でも、身体障がい者施設ではあまりありません。理由は、全員連れていくには職員の数が足りないことがあると思います。車いすの人も結構いますからね。理由はそれだけじゃないと思いますが、ただ、近年では初詣をする理由と言うか、主旨と言うか、が変わってきています。本来の意味を知っているのと、知らないのとでは、何か違うと思うので解説します。
初詣の歴史
昔といっても、かなり昔ですが初詣とは言わず「年籠り」(としこもり、としごもり)と言っていたそうです。内容も今とは違い、家長が祈願のために大晦日の夜から元日の朝にかけて氏神神社に籠る習慣だったようですが、やがて年籠りは、大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」との2つに分かれ、元日詣が今の初詣の原形となりましたが、治承5年に源頼朝が鶴岡若宮に参詣したことが初詣が広まるきっかけになったとも言われています。ただし、大正時代くらいまでは恵方詣りという言い方が主流とされていました。
鉄道が発達することで遠方へのアクセスが容易となって、競合する鉄道会社間(国鉄を含む)では正月の参詣客を誘引するために宣伝合戦とサービス競争が行われました。当初は鉄道による有名社寺への「恵方詣り」の利便性が押し出されていましたが、毎年変わる恵方にたいして「初詣」という言葉が良く使われるようになったので大正時代あたりから「初詣」という言い方が主流になっていったようです。
特に期間の定めは無い
意外と勘違いしていると思うのですが、どれくらいまでに参拝しなければならないという決まりは無いです。在るとすれば年内に参拝して、その時がその年の初の参拝なら初詣という事もあるそうです。でも、さすがに夏に参拝して初詣とか言う人は居ないと思いますけど。
たまに、初詣は3が日や7日、1月中に参拝しないといけないという人がいますが、誰に習ったのでしょう。
ただ、3が日のほうが出店なんかあったりして、初詣っぽいですけどね。7日くらいまでやっている出店もありますね。僕が通っていた就労移行支援事業所では最初の土曜日に行ってました。
行く場所
良く勘違いしていますね。ずばり近所の神社かお寺です。神社とお寺はどちらにお参りすればよいか?神様に詣でる事に区別はないそうです。が、どちらかというと女性はお寺、男性は神社のほうが良いそうです。何故って?神社って賽銭箱の上にでっかい鈴が2つ就いたロープがぶら下がってますよね。お寺にはありません。
更に、勘違いしています。初詣とは神様に新年のあいさつをするのであって、願い事を聞き入れて貰おうとするのではありません。
お参りする場所は、近所の神社とされていますが、絶対でもありませんし、どちらかというと単なるイベントとして初詣もなっていますし、世の中はそうなってきているので好きな場所で好きなようにあいさつするのが良いのではないでしょうか?
僧侶によると「神様に新年のあいさつをしようとする事が大事」だと言っていますからね。ただ、願い事だけは無駄です。努力してください。だって、自分が神様なら小銭で人の願いをかなえようと思いますか?
おみくじ
これも間違って覚えている人多いです。結果はどうあれ、おみくじを引いた後に木にくくりつけていませんか?絶対に木にくくり付けなければならないという事ではありません。
おみくじを引いて良い結果の場合は財布にでも入れて、くくりつけるのは、結果が悪かったものや去年のおみくじです。今年のおみくじは、結果を受け止めるためにも持って帰りましょう。財布に入れておけばなくしませんし、来年は木にくくりつけられるでしょう。
木にくくりつけることの由来は「身を結ぶように」という事からくくりつけるようになったそうです。きちんとした意味があるようですね。
年齢層
初詣に行くという年齢層は若くなるにつれて低くなっています。どちらかというと若い人は初詣よりも「カウントダウンイベント」に行く人が多いのではないでしょうか?
10代で、毎年必ず初詣に行くと答えた人は半数無いそうです。逆に、60代以降だと、毎年初詣に必ず行くと答えた人は半数以上だそうで、10代や20代は初詣と言うよりは、カウントダウンイベントの後に、そのまま詣でて帰る人が多いのではないですかね。
確かに、各地で色々なカウントダウンイベントが開催されていますね。僕も健常者だったころは、初詣よりもカウントダウンイベントばかり行ってましたから。実際騒ぐなら、初詣よりもカウントダウンイベントのほうが楽しいですからね。
作法
最後に正しい初詣の作法について解説します。今年さっそく使ってください。
手水舎で手や口を清める
神社は神様のお住まいと考えましょう。鳥居前で服装をただします。一礼して境内へ入ります。参道は端を通るようにしましょう。何故なら真ん中は神様が通る道だからです。ちなみに、神様のお住まいにお邪魔するわけですから、帽子やマフラーはこの段階で外しましょう。
手水舎で手や口をしっかり清めます。手順は次の通りです。
- 右手に柄杓を持ち、左手を洗う
- 柄杓を左手に持ち替えて右手を洗う
- 再び、柄杓を右手に持ち替えて、左手で水を受けて口をすすぐ。柄杓に口をつけないように注意してください
- 左手の手のひらを洗う
- 柄杓を縦にし、自分が持った柄の部分に水を流し、元の位置にもどす
2:古いお札やお参りを奉納する
次に、昨年お世話になったお札やお守りを奉納しましょう。神社で焚き上げてくれます。できれば、昨年受けた神社へお返しするのが理想ですが、難しい時には別の神社へ持って行ってもいいようです。
神棚からお札を下げる時には、手や口を清めてから。手を合わせ、一年間見守ってくださった感謝を唱えて下げましょう。持ち歩く際には、白い紙や半紙、和詩などに包むようにします。
3:本殿でお参りをする
いよいよ、お参りです。手順を解説しますね。
- 前に向かって立ち、姿勢を正す
- 賽銭を入れる
- 鈴を鳴らす
- もう一度姿勢を正す
- 二拝二拍手一拝の作法で拝む(2回お辞儀をし、2回拍手をしてからお祈りをし、お祈りが終わったら1回お辞儀をする)
こちらは神社での拝礼です。寺院では拍手をしませんので、合掌して静かに祈りましょう。
これでお参りは終わりです。
あとがき
初詣よりもカウントダウンイベントって人のほうが多いかもしれませんね。ですが、カウントダウンイベントって寒いですからね。風邪を引かないように気を付けてくださいね。