日本にはどれくらいの障がい者がいるのか?疑問に持ったことありませんか?実際には障がい者手帳を持っていなかったりする人もいるので明確な人数はわかりません。障がい者人口の内訳として多いのは身体障害、精神障害、知的障害の順ですが、いずれも障害者数は増加傾向にあることが示されています。
年々増加傾向にある障がい者ですが、内閣府の調査によると国民の約8%ほどが障がい者であると認定されているそうです。認定はされていませんが、何らかの障害を抱えている人も少なくないと思うので、数字はもう少し増えそうです。
ですが、日本の人口に占める障がい者の割合と言うのは増えてきています。そうすると気になるのが、障がい者数の増加に伴い、障害福祉サービスは十分に提供できているのかということでしょうね。
障がい者が増加している理由
高齢者の障がい者が増加している
少子高齢化が社会問題となっていますが、この場合は日本全体の人口のうち高齢者が占める割合は高くなります。そして、歳を取ると自然と体が弱ってきます。それによって身体の不自由を訴える方は多くなります。また、重度の認知症をきたすと、精神障害が認められるケースもあります。年々生涯寿命は延びていますから、これからも少子高齢化は進むでしょう。というよりも加速するように進んでいくと思います。
高齢化に比例して高齢者における障がい者数の増加がみられることが、障がい者人口の増加の理由の一つとして挙げられます。
現代の環境
最近よく聞く障がいが発達障害です。発達障害をもつ人が増加している理由に関しては、現代社会特有の環境が影響していると考えられています。これまでは遺伝によるものが大きな原因と考えられることが多かったですが、育った環境や現代社会ならではの環境要因が発達障害を引き起こすとも言われるようになりました。
確かに、もともと遺伝性の強い場合であれば、環境状態に関係なく発達障害の診断がつくこともあります。一方で遺伝性に関して比較的弱い素質をもつ人が発達障害を起こす原因には、育った環境が大きく関与するとされています。情報過多な現代社会では、嫌でも情報が入ってきます。家族や友人と直接会話をする機会が減ったり、デジタル化によって文字を直接書く機会も薄れるといったことから、特に幼児期で言語発達に支障をきたすケースが多く見受けられます。生活リズムが乱れる事により、睡眠の質は低下し、十分な睡眠がとれない事により脳が休息をとれずに脳内伝達物質の乱れを引き起こし、発達障害だけでなく抑鬱状態などの精神障害をきたす事も考えられます。
現代社会ならではの問題により発達障害者等の増加が障がい者人口増加の理由の一つとして挙げられます。
障がいに対する見方
きっと一番大きな理由です。発達障害に関しての認識の変化が一番多いのですが、今まで障がい者だと認識しなかった人を、もしかしたら発達障害を抱えているかもしれないと疑うようになったことです。
今までの出会いの中でこんな特徴の人いませんでしたか?
- 授業中にもかかわらず歩き回り、何度注意されてもそれがなおらない人
- 話し合いをして議論を重ねるべき時でも、すぐ話題をコロコロと変える人
- 片付けているつもりでも片付けが出来ない人
- なにをやらせても駄目だけど何か一つに対してやたらと特化している人
今までこれらの特徴を持っている人は「変わっている人」「空気読めない人」とただ変人扱いでした。ただ、これらの中には実は発達障害を抱えた人だったというパターンもあります。ここ数年で障がいに対する考えと言うのは変わったと思います。
障がい者の定義に対する世間の認識の変化と、障がいに対するハードルが下がった事が障がい者人口増加の理由の一つとして挙げられます。
障がい者福祉施設・障がい者雇用の需要が高まっている
障がい者人口が増加するともに、障がいに対する正しい認知も増えていることから、障害福祉施設を利用したり、障がい者枠で働くケースも近年増えてきました。障がいに対しての世間の考え方も変わってきたこともあり、障がい者と一緒に働くというのも違和感がなくなってきたのかなと思います。
誰もが生活しやすい環境づくりを実現することは、国民一人ひとりが意識していく必要がある課題です。障がいに対する認識が広まった今だからこそ、誰しもが生きやすいバリアフリーな社会を実現するために何ができるのか、考える機会にしてみてください。
あとがき
障がい者施設が増えた気がしていましたが、気のせいではなく本当に増えているという事です。質の高いサービスを提供する事で社会貢献として大きな力をもたらします。