障がい者の中でも働きたい人、就労継続支援A型事業所で働いているけれど転職を考えている人って、いると思います。
とりあえず、オープンにして障がい者雇用で働くか、クローズにして一般雇用で働くか迷うでしょう。
そしていたるところで、障がい者のオープンの就職や転職が難しいとか厳しいという話をよく聞きます。
それを聞いて、就職する前から「障害者の就職・転職は難しいのか…」と不安になってしまっている障がい者の方も多いのではないでしょうか。
ですが、その意見を言っている人は障がい者の就職・転職に関わっている人ですか?その情報が本当に正しいのかどうかは実際の状況と合わせるとどうなんでしょう。
障がい者の就職・転職が難しいと言われる理由
障がい者の就職が難しいと言われている理由は、様々な障がい者がいるという事を無視してひとくくりで障がい者と考えてしまっているからです。
障害には様々な種類や段階があります。
その中には「障害が重く、一般の仕事にはついていけない」方もいますよね。
確かにそういう方々は、B型作業所で働かれていますよね。
仕事が出来ない訳ではありません。逆に障害が軽い人もいます。
その中で普通にオープンで働いている人だって沢山います。
ですから全ての障がい者の方にとって就職が難しいというわけでは無いんです。
実はA型作業所で働けるほどの軽度の障害であれば、むしろ一般就労より簡単に仕事が見つかることもあります。
そして、どのような障がい者が働いているかと言うと、精神障害とか身体障害とか知的障害、年齢など問わずです。
それを証拠に、とある大手の障がい者の求人サイトのデータでは、全体の半分が精神障がい者、残りの半分が身体障がい者と知的がいい者です。
年齢に関しても、20代が約2割、30代・40代はそれぞれ約3割、50代以上も全体の約2割います。
障がい者の就職は、若い方が有利というわけでもありませんよ。
良く精神障がい者は就職・転職が難しいと言われますが、精神障がい者の雇用が一番多いのですが、自分の障害に合った仕事をしなければ長いこと働くというのは難しいでしょう。
障がい者が就職・転職でうまくいかないのは、ほとんどは情報不足
まず、最初にお伝えする事があります。障がい者の方の面接通過率、平均何%と言われているかご存知でしょうか。
なんと、たった3%です。
それじゃあやっぱり障がい者の就職は厳しいんじゃないかというと、そうでもないんです。これには、きちんとした理由があります。
それを証拠に、障がい者就職・転職支援サービスを利用した方は、通過率が75%と言われていますから。
企業はミスマッチをして、早期退職されることをさけるために少しでも合わないと判断されると不採用になります。
最初から自分の障害に合っていない仕事を志望しても不採用となります。
ですが転職支援サービスでは、自分の障害に合わせて仕事を紹介してくれますし、こちらが望む条件も全て聞いてくれます。
さらに、面接で何を言えばいいのかや、模擬面接をしてくれます。
このように健常者と同じように練習さえすれば、障害者の就職でも不採用にはなりにくいです。
周りの障がい者の方の話を聞いていてつくづく思うのですが、障がい者の方向けの面接対策本って無いんですよね。
障がい者の種類によって聞かれる内容も違う事もあるのかもしれませんけど、健常者の方は一般就労するときに、これでもかというほど面接対策をするのに、障がい者向けが少ないので単純に練習不足の場合がほとんどなんです。
自分の障害に合った仕事以外の求人に応募したり、書類選考を通過したとしても一人で面接対策もせずに面接に臨んだりすれば、やはり採用される確率と言うのは当然ながら下がるでしょう。
なんでも一人でやろうとしても素人なんで、やっぱり情報不足で終わってしまう可能性が高いようですね。ですが、最初から就職・転職のエージェントを利用する事で情報はエージェントが提供してくれるので、他の事を考える事が出来ます。
障がい者の求人は少ない?
確かに障がい者の求人の総数は、健常者の数よりも少ないのが現実です。
まぁ、健常者の方が障がい者より人数が多いから当然ですね。
そしてハローワークに行っても障がい者の仕事は軽作業しか見つからず、そういう意味だと「障がい者の仕事が見つからない」と言えるのかもしれません。
でもですね、それは当たり前の事です。
だって、ハローワークって助成金目当てで求人を出しているところが多いので、まともな求人は少ないです。
まともな求人は、企業がお金をだしてまで求人を出している「障がい者専用のリクルートサイトの求人」に多くあります。
障がい者専用のリクルートサイトでは求人の内容も軽作業ばかりではなく、事務・システム部門・データ分析・書庫管理・設計サポート・製造加工職・webサイト運営・人事・看護師など、ありとあらゆる職業が「障がい者専用の求人」としてあります。
雇用形態も、正社員が35%、正社員雇用アリの契約社員が27%で、2つに1つ以上がずっと安心して働き続けられる企業です。
そして求人も、お金を出してまで障害者を雇用したがっている企業ですよ。
1社しかエージェント登録してなかったり、「〇〇障害の障がい者は就職できない」であったり、登録しないで「即戦力を求める求人しかない」って文句を言う人がいますが、僕は8社くらいエージェントを利用登録しています。過去に愛知県で一般企業に障がい者雇用されましたけど、とりあえず、何社もエージェントを利用する登録をしてみましょう。
各社エージェントによって抱えている求人が違うので色々なサイトに登録する事で沢山の求人と出会う事ができます。
実は障がい者雇用の方が楽だったりする
障がい者の就職・転職が不利と言われている理由の一つに「競争倍率が高い」というものがあります。
でもこれ、本当は全くの逆なんです。おそらくサイトに登録せずに、自己応募した人のデータもあわせてしょうごうしているのでしょう。実際は、全く違います。
そもそも企業は法律で雇用する数パーセントの障がい者を雇わなければならないと決まっていますし、大手企業ほどそういった法律を遵守したがります。
ちなみに、大手企業の一般枠なんて倍率が考えられないほど高いので、障がい者枠は意外と抜け道です。
それに障害者向けの求人を見て頂くとわかりますけど、常に大企業の求人が沢山出ていますよ。具体的には下記のような大手企業の求人が出ています。
三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、東急ハンズ、文化シャッター、SUBARU、積水ハウスリフォームグループ、東京都民銀行、大京グループ、明電舎、花王、スクウェア・エニックス・ビジネスサポート、アディダスジャパン、テレビ朝日、三菱電機、イエローハット、ベルシステム24、ヒューマンリソシア、ALSOK、アデコビジネスサポート、アマゾンジャパン、サッポロビール、本田技研、ティップネス、タマホーム、ネスレエスプレッソ、ほけんの窓口、ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク、NTTコムウェア、アイフル、川崎重工業、明治産業、みずほフィナンシャルグループ、アートネイチャー、富士ゼロックス、ミニストップ、SMBC信託銀行、ヤフー
しかも、ほとんどの求人の応募資格の学歴が「高卒以上」で応募できます。世の中学歴ではありませんが、上記のような大企業に新卒で入社しようと思うと大卒で、さらに入社試験、2~3回の面接がありますからね。
そう考えると、障がい者雇用で入社する場合は、かなり間口が広いと考えてよいと思います。
障がい者枠の方が就職・転職が楽だと言うと語弊がありますが、意外とすんなり入社できたという意見は多いです。
ちなみに、障がい者だと隠して就職・転職をした場合
障がい者の方が障害を隠して就職して、障がい者だという事がばれて半ば強引に自主退社という形をとらされる話はよく聞きます。
では障がい者雇用はどうなのかというと、障害者雇用促進法で保護されているため、解雇されにくいです。
それに加えて、企業も、そこで働く従業員も、あなたが障がい者とわかったうえで採用してくださっていますから、なおさらクビになることは少ないですね。
ちなみに障がい者を積極的に雇用している企業では、同僚や上司など、周りの理解もある場合がほとんどです。
就職する際に「周りの理解がないんじゃないか」「差別されるんじゃないか」と思われるかもしれませんが、それは助成金目当てでハローワークに求人を出している「初めから障がい者を雇用する気がない企業」だけです。
それに障がい者雇用に関してどうしても気になる場合はエージェントを通せば、過去にどれくらい障がい者を採用してきたかも教えてもらえますよ。
あとがき
障がい者雇用でエージェントを利用する前から、登録もしないで文句を言う障がい者って多いんです。
ちなみに、僕はそういった人にはエージェントを利用する事をすすめません。
すすめた所で登録しないのがわかりきっていますから。
障がい者雇用でも、一応は一般企業に勤める事になります。
一般企業に勤めて、健常者や同僚となる障がい者と関わることで、違う自分を知ることが出来るかもしれません。
今よりもステップアップするのも、今のままで環境や自分の障害に文句を言うのも選ぶのはあなたです。
変えたければ、今、行動を起こすべきではないでしょうか?