車いす利用者にとって、外出時に健常者の場合でも大変ですが健常者の何倍も大変なことがあります。それが、坂道と雨です。雨に限らず、大雪の時でも同じことが言えるのでは無いでしょうか?
雨でも雪でも、どんな状況であっても総合的には困りますが、雨の日のタイル張りほど車いす利用者にとって困る素材はありません。足で進むという人だけでなくとも困る事があると思います。
普段からやれる対処法を紹介しますので、参考にしてみてください。
駅はタイル張りが多い
駅の構内フロアってタイル張りが多くないですか?駅の中に入る前からタイル張りが多い所もありますし、見栄えを気にしているのか、複数の会社が名前を連ねているようなビルもタイル張りが多い気がします。
タイル張りは晴れた日は気になりませんし、視覚障がい者用の点字ブロックも気になりません。
が、雨が降って路面が濡れると、タイル張りは車いす利用者の中でも足を使って進むような人には単なる障害物でしかなくなります。
とにかく滑ります。なかなか前に勧めないですし、片手に荷物なんぞあった日には手で車輪を回そうにも前に中々すすみません。
点字ブロックは視覚障がい者の人にとって必要なのはわかります。しかし、僕にとっては障害物でしかありません。点字ブロックは雨が降ると、タイル以上に滑ります。更に、片手で漕いでいた場合、引っ掛かります。
意外な難所
実は駅のトイレってタイル張りが多いんです。靴の裏が全くぬれなかった人、人に押してもらうか、車でしか移動しない人、そもそも外出しない人は関係無いでしょう。
車いすで駅を利用するようになったばかりの人や、駅でトイレを利用したことが無い人は覚悟しておいてください。想像以上に滑ります。
何故かを考えてみると、足に体重が乗ってないから滑るのです。足に重さがかかるように、足にアンクルなどを巻き付けると滑りにくいのですが、どれくらいの重さを買えば良いのでしょうか?
人によるとしか言えませんが、1㎏程度で構わないと思います。折り畳み車いすで、跳ね上げ式の場合、足載せを外している場合の僕は2㎏のを巻いていましたが、引っ越すときに邪魔だったので置いてきてしまいました。
雨+坂道
これに関しては誰かに押してもらうか、下りの時にハンドリムを両手でしっかりと握ってスピードに気を付ける以外に対処法がありません。
坂道の勾配の角度にもよりますが、ある程度坂道がきついと雨でタイルが滑りますから、後ろを向こうと一人で登る事は不可能に近いです。タイルが滑るとタイヤを手で回しても滑って進まない事もあります。踏ん張りがきかないうえに、タイヤも回らないので、雨の日のタイル張りは避けるようにしています。
仮に近道だったとしても、雨の日だと余計に体力を使う事になるので、少しくらいなら遠回りした方が良いです。
全ての坂道が登れない
雪が降って、すこしでも積もったりしたら最悪です。まず滑るのは容易に想像できるでしょう。健常者の場合でも雪が積もると滑りますからね。
でも、想像できないくらい緩やかな坂道で、しかも後ろ向きで足にも錘を巻いた状態でも滑って登れないという状況になります。
大雪の日に車いす利用者が仕事を休んでも、雪の日だから出勤したくないんだと思わないで下さい。出勤したくても、出来ない事情があります。ただ、少しくらいの雪で仕事を休んだ車いす利用者は単に出勤したくないだけだと思います。
雪が積もって大変なのは健常者も障がい者も関係ないので何か画期的なアイデアがあれば良いのですけど、今あるアイデア以上のアイデアは今更出ないでしょうね。出たとしても簡単な仕組みでは無いでしょうから、一般的には出回らないかもしれないですね。
あとがき
タイル張りって見た目は良いのかもしれませんが、車いす利用者にとって、晴れの日は気にならなくても、雨や雪の日は滑るだけで、何の得もありません。